2019年でヤフブロが終了ということで、引っ越してまいりました。
横山秀夫 『クライマーズ・ハイ』
横山秀夫 『クライマーズ・ハイ』 文春文庫 660円




[ストーリー]
北関東新聞の古参記者・悠木和雅は、同僚の元クライマー・安西
に誘われ、谷川岳に屹立する衝立岩に挑む予定だったが、出発日
の夜、御巣鷹山で墜落事故が発生し、約束を果たせなくなる。 一
人で出発したはずの安西もまた、山とは無関係の歓楽街で倒れ、
意識が戻らない。「下りるために登るんさ」という謎の言葉を残した
まま。 未曾有の巨大事故。社内の確執。親子関係の苦悩・・・。事
故の全権デスクを命じられた悠木は、二つの「魔の山」の狭間でじ
りじりと追い詰められていく。

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NHKのドラマ、昨年公開の映画、そして最後にこのオリジナルの
原作という順番で目にしましたが、やはり小説が一番迫力があり
ますねぇ~!

新聞社の編集局は、正に戦場! その他にも、販売、広告など社
内セクションとの軋轢、各々のプライド、過去の栄光や挫折、家族
との確執、などが、『犠牲者520人、単独航空機事故としては世界
最大』 という未曾有の巨大事故により、一挙に浮かび上がってく
る様は、この作家の手腕の確かさでしょう。

一地方新聞社が全国、いや全世界に向かって“トクダネ”を発信
する可能性があった7日間。それが、まさに、登山家の興奮状態
が極限まで達し、恐怖感が麻痺してしまう状態(=クライマーズ・
ハイ)に集約されたタイトルも見事です!

最初に見た映像がNHKのドラマ版だったこともあり、 どうしても
贔屓目に見てしまうのですが、 映画では望月彩子(従兄がバイ
ク事故死した遺族)、 末次勲(安西の登山仲間)を キャストから
除いたことにより、物語の決着が一挙に説得力を失ってしまった
ようで、残念に思いました…。

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